「CSR活動で、もっとインパクトのある企画を立てたい」
「地域貢献とブランドイメージの向上を、どのように両立させるか」
企業の広報やCSR担当者のなかには、上記のような課題をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
冬の風物詩でもあるイルミネーションは、企業の社会的メッセージを発信し、地域社会とより深くつながるための有力なコミュニケーションツールとなります。
本記事では、CSR活動にイルミネーションが有効な理由と具体的な企画アイデア、活用事例、導入ステップを詳しく解説します。
CSRとは

CSRとは「Corporate Social Responsibility」の略で、「企業の社会的責任」と訳されます。
企業が利益を追求するだけでなく、事業活動を通じて環境保護・地域社会への貢献・人権への配慮など、ステークホルダー(利害関係者)全体に対して責任ある行動を取るべきとする考え方です。
近年、SDGs(持続可能な開発目標)やESG(環境・社会・ガバナンス)経営に対する関心が世界的に高まっており、企業のCSR活動も単なる慈善活動にとどまらず、企業価値を高めるための重要な経営戦略へと発展しています。
イルミネーションイベントは、上記の社会的な要請に応えつつ、企業のメッセージを視覚的かつ感動的に伝える有効な手段になると期待されています。
企業のCSRイベントにイルミネーションが注目される理由

以下では、数あるイベントの中からイルミネーションがCSR活動として注目を集めている理由を解説します。
地域経済と社会に貢献できる
小さな子どもからお年寄りまで誰もが楽しめるイルミネーションをイベントに活用すると、地域の経済と社会の双方に貢献できます。
イルミネーションによるCSR活動で見込まれる効果は、以下の通りです。
| 経済・社会への貢献内容 | 具体例 |
|---|---|
| 直接的な経済効果 | 飲食店の売上向上、物販の活性化、宿泊施設の稼働率アップ |
| 間接的な経済効果 | 関連業者(電気工事、資材レンタルなど)への発注増加 |
| 雇用創出 | イベントスタッフ、警備員、設営・撤去作業員などの雇用 |
| コミュニティ活性化 | 地域住民の交流機会の創出、イベントへの愛着醸成 |
| 防犯効果 | 夜間の人通りが増え、街が明るくなることによる犯罪抑止 |
イベントの来場者が近隣で食事や買い物を楽しみ、宿泊施設を利用するなど、地域経済全体に活気をもたらします。
また、イルミネーションは地域住民の交流のきっかけとなるだけでなく、イベントの設営や運営、警備といった新たな雇用も生まれ、地域経済の活性化にもつながります。
環境への配慮(SDGs)をアピールできる
イルミネーションイベントを通じて、環境への配慮(SDGs)もアピールできます。
現代のイルミネーションライトは、消費電力の少ないLED照明が主流のため、コストと環境負荷の低減につながります。
また、近年は企業のサステナビリティ活動の一環として、太陽光などの再生可能エネルギーやリサイクル素材を活用したイルミネーションの試みも増えてきました。
| 取り組み | 関連するSDGs目標 |
|---|---|
| LED照明の使用 | 目標7: エネルギーをみんなに そしてクリーンに |
| 再生可能エネルギーの活用 | 目標13: 気候変動に具体的な対策を |
| リサイクル素材の活用 | 目標12: つくる責任 つかう責任 |
| エネルギー・原料の地産地消による地域との協働 | 目標11: 住み続けられるまちづくりを |
美しさだけでなく、光の祭典を通じて環境問題について考えるきっかけを提供できることも、イルミネーションの大きな強みです。
企業とブランドのイメージが向上する
イルミネーションが地域貢献や環境配慮といったCSRの取り組みと関連付けて語られると、企業の社会的評価やブランドイメージが向上します。
美しく幻想的なイルミネーションは、テレビや雑誌、Webサイトといった各種メディアに取り上げられやすく、さらに来場者がSNSに投稿し、拡散されやすいことも特徴です。
イルミネーションイベントを実施する会社との認識が広まることで、顧客や取引先からの信頼や従業員のロイヤリティ向上にもつながります。
CSRイベントにおけるイルミネーションの具体的な企画アイデア3選

以下では、イルミネーションを活用したCSRイベントを企画する具体的なアイデアをご紹介します。
①参加型イベント
来場者が参加できるイベントには、エンゲージメントを格段に高める効果が期待できます。
例えば、地域の子どもたちと一緒にペットボトルや廃材を使ってイルミネーションオブジェを作るワークショップなども一案です。
自分たちが手がけた作品が街の光の一部になる体験は、忘れられない思い出となり、地域への愛着も深まります。
参加型の企画は、来場者の満足度を高めるだけでなく、SNSでの投稿を促し、イベントの話題性を高める効果も期待できます。
②慈善活動との連携
イルミネーションの集客力を社会課題の解決に活かした以下のような慈善活動も、CSR活動の一例です。
- イベント会場に募金箱を設置する
- イベント限定のチャリティグッズを販売する
集まった寄付金は、地域の福祉団体や環境保護団体などに寄付します。
寄付金の使途や連携団体を明確に示すことで、参加者の信頼とロイヤリティを高められます。
来場者はイルミネーションを鑑賞しつつ社会貢献にも参加できるため、イベント全体の価値向上にも効果的です。
③SDGsテーマの体現
イルミネーションのデザイン自体にSDGsのテーマを織り込むと、企業のメッセージを、より印象的かつ強く伝えられます。
例えば、SDGsの17の目標を象徴する17色の光を使ったイルミネーションや、特定の目標をテーマにしたエリアを作るのも一案です。
【企画の例】
- 目標14「海の豊かさを守ろう」: 青を基調とした光の演出と、海洋プラスチック問題に関する啓発パネルを設置する
- 目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」: 太陽光パネルで発電したエネルギーだけで点灯する「ゼロカーボン・イルミネーション」エリアを設ける
イルミネーションが生きた教材となり、来場者が楽しみながら社会課題を学べることがメリットです。
CSRイベントのイルミネーション活用事例4選

イルミネーションは、企業のCSR活動を魅力的に演出し、社会的なメッセージを効果的に伝えることに貢献します。
以下では、企業のサステナビリティへの貢献や地域社会との連携をイルミネーションで示した4つの活用事例を紹介します。
①エネルギーの地産地消×低炭素化の取り組み
ある地域のイベントでは、周辺の家庭や飲食店から回収した廃食油をバイオディーゼル燃料にリサイクルし、イルミネーションの電力のすべてをまかなう取り組みを実施しました。
当施策では、エネルギーの地産地消を実現するだけでなく、化石燃料の使用を抑え、二酸化炭素排出量の削減にも貢献しています。
さらに、地域住民が廃食油の回収に協力したことで、イベントへの参加意識が高まり、地域全体で環境問題に取り組む一体感が生まれました。
身近な資源を再利用し、エネルギーの地産地消と低炭素化を実現したイルミネーションが、企業のサステナビリティ活動を見える化し、人々の共感を呼んだ好事例です。
②環境負荷低減の取り組み(企業のサステナブル活動)
ある商業施設では、イルミネーションで使用する全電力を再生可能エネルギーで供給する取り組みが行われています。
省電力LED電球の採用だけでなく、装飾には廃材や古着、余剰となった建材を再利用したアート作品を取り入れ、イベント全体の環境負荷を最小限に抑えられました。
来場者は、資源の循環や環境保全の重要性を視覚的に理解できます。
環境負荷低減をテーマにしたイルミネーションは、企業のサステナブルな活動を具体的にアピールする効果的な施策です。
企業の環境意識の高さを示し、ブランドイメージの向上につなげられます。
③地域活性化への貢献(地元企業や住民との連携)
イルミネーションで地域活性化へ貢献し、企業の社会的責任を果たす事例もあります。
ある企業では、観光客の減少に悩む地域を活性化するために、自社の技術力を活かし、地元自治体と協力してイルミネーションイベントを企画しました。
太陽光で充電する特殊なLED照明を開発し、夜間の観光イベントを長期にわたって開催可能にした結果、冬場の宿泊客が増加し、地域の経済に大きく貢献したと報告されています。
また、別の企業の事例では、自社の敷地内でイルミネーションを点灯し地域に開放したことで、住民の新たな憩いの場として定着させました。
地域に密着したイルミネーションは、企業への信頼性を高め、地域社会との関係性を深めるきっかけとなり得ます。
④フォトスポット×企業メッセージ(SNS拡散効果)
フォトスポットとして設置したイルミネーションは、SNSによる情報の拡散効果が高く、企業のメッセージを広く伝えるうえで有効です。
スマートフォンで写真を撮りたくなるような独創的で美しいイルミネーションは、来場者の満足度を高め、他者への共有を促します。
例えば、企業のロゴマークやサステナビリティに関するメッセージを光のアートで表現したフォトスポットは、撮影した写真を通じてSNS上で自然に拡散され、企業の認知度向上に貢献します。
来場者が自発的に情報を発信してくれるため、広告費をかけずに多くの人にアプローチでき、イベントの集客増加に効果的です。
魅力的なフォトスポットは、企業のCSRの取り組みを自然な形で伝え、広く共感を得るためのコミュニケーションツールになり得ます。
CSRイベントのイルミネーション導入・設置7ステップ

以下では、専門業者に依頼する場合の一般的な流れを、7つのステップに分けてご紹介します。
1. 制作会社による要望のヒアリング
まずは、イルミネーションの専門会社に問い合わせ、イベントのイメージや以下の事項を伝えて共有しましょう。
- 地域貢献、環境への取り組みのPRといったCSRとしての目的
- おおよその予算
- 希望の開催期間
- 希望設置場所
2. 現地・現場の調査
ヒアリング内容をもとに、専門会社のスタッフが設置予定場所を以下のポイントで調査します。
- 正確な寸法
- 使用できる電源の容量
- 設置の安全性
- 周辺環境
3. デザインスケジュール
現地調査の結果とお客様の要望を踏まえ、デザイナーが具体的なデザイン案を作成します。
デザイン案は、完成イメージがわかるCGパースなどで提案されることが一般的です。
同時に、デザイン決定から設営、撤去までの詳細なスケジュールも提示されます。
4. 見積り提案、イルミレンタル
最終的なデザインと仕様が固まったら、正式な見積りが提出されます。
主な項目は、イルミネーション機材(購入またはレンタル)、デザイン料、設営・撤去費用、メンテナンス費用などです。
内容を十分に確認のうえ、契約しましょう。
5. 設営
契約後、スケジュールに沿って設営作業が開始されます。
高所作業なども伴うため、安全な作業環境の確保を最優先し、電気工事士などの資格を持つ専門スタッフが施工します。
6. 点検・メンテナンス
多くの人が訪れるイルミネーション期間中は、常に会場の安全確保が必要です。
球切れや配線の不具合など、定期的な点検が実施され、万が一のトラブル発生時にも迅速に対応できる保守体制が組まれます。
7. 現状復帰作業 (撤去)
イベント期間が終了したら、設営したイルミネーションをすべて撤去します。
設置場所を傷つけることなく、元の状態に戻す原状回復までが専門会社の対応範囲です。
撤去した機材は、適切に保管・管理されます。
CSRイベントのイルミネーションなら株式会社メディックにおまかせ

イルミネーションによるCSRイベントを実現するには、企画力、デザイン力、そして安全な施工技術が不可欠です。
株式会社メディックは40年以上にわたり商業空間の賑わいを創出してきた実績と確かな技術で、お客様の想いを形にしてきました。
【株式会社メディックの強み】
- 経験豊富な専属デザイナーがお客様のCSRコンセプトを深く理解し、最適なデザインをご提案します。
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小規模な装飾から大規模なイベントまで、ご予算やご要望に応じて柔軟に対応可能ですので、CSRイベントにイルミネーションをご検討中なら、ぜひ株式会社メディックまでお気軽にご相談ください。
CSRイベントのイルミネーション導入効果の評価指標と測定方法

イベントの成果を客観的に評価し、次年度以降の改善につなげるためにも、効果測定が不可欠です。
CSRイルミネーションの効果は複数の側面(経済、社会、環境)からの測定が推奨されます。
| 評価の側面 | 具体的な指標の例 | 測定方法 |
|---|---|---|
| 経済効果 | - 来場者数 - メディア露出の広告換算価値 - 周辺施設の売上増加率 | - カウンターによる計測 - プレスリリースの配信結果分析 - 周辺店舗へのアンケート調査 |
| 社会的効果 | - 来場者満足度 - SNSでの言及数、エンゲージメント率 - 企業のブランドイメージ変化 | - 会場でのアンケート調査 - SNS分析ツールの活用 - イベント前後のブランド調査 |
| 環境効果 | - 消費電力、CO2排出削減量 - 再生可能エネルギーの使用率 - 廃棄物のリサイクル率 | - 電力使用量の計測 - 導入エネルギーの内訳確認 - 廃棄物処理業者からの報告 |
事前に設定した上記のデータを収集・分析すれば、ステークホルダーへの説明責任を果たせるだけでなく、より効果的なイベント企画へとつなげられます。
まとめ:イルミネーションで未来を照らすCSRイベントを企画しよう

イルミネーションがもたらす効果は、単なる冬場の装飾や集客に留まりません。
企業の理念や社会へのメッセージを美しい光に乗せて伝え、地域社会との絆を深め、持続可能な未来に貢献できる有力なCSRツールです。
本記事を参考に、企業と地域の未来を照らす独自のCSRイベントを企画してみてはいかがでしょうか。
株式会社メディックでは、CSRイベントのイルミネーションの企画からデザイン、施工、運用までワンストップで対応しております。
お客様お一人おひとりの想いをデザインに落とし込み、オリジナルのイルミネーションを制作いたします。
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