イルミネーションTIPS

イルミネーションとライトアップの違い!使い分ける理由や企画、事例などを紹介

冬のイベントや商業施設の装飾を担当すると、イルミネーションやライトアップを扱う機会が多くあります。
どちらも光で空間を彩るという点では共通しており、その違いを正確に説明するのは意外と難しいものです。

本記事では、イルミネーションとライトアップの違いを明確にし、それぞれの特性・目的・活用シーンを整理して解説します。
企業の販促施策やイベント演出において、どのように使い分けるべきか、成功事例も交えて紹介します。

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イルミネーションとライトアップの違い

イルミネーションとライトアップは、どちらも光で空間を演出する手法ですが、目的や魅せ方には明確な違いがあります。

イルミネーションは光そのものを主役にし、華やかで動きのある演出で人々を楽しませる装飾型です。
一方、ライトアップは建物や樹木など照らされる対象を主役とし、光で美しさや存在感を引き立てる演出型です。

以下では、イルミネーションとライトアップの特徴と違いを整理し、目的に応じた最適な使い分けも解説します。

イルミネーションとは

イルミネーションとは、LEDや電球といった光源そのものを無数に使い、空間全体を装飾的に彩る演出手法です。
光の点や線が集まることで、華やかで幻想的な雰囲気を演出します。

クリスマス期間に冬の街並みを彩る装飾が代表的で、人々に楽しさやイベント感を提供することが主な目的です
使われる照明には以下のような種類があります。

  • ストリングスライト: 紐状のコードに多数の小さなLEDがついた、もっとも一般的なタイプ
  • ネットライト: 網状にライトが配置されており、壁面や植え込みなどを覆うのに適している
  • モチーフライト: 星や動物など、特定の形をかたどった装飾的なライト

ライトアップとは

一方ライトアップは、建物や橋、記念碑といった特定の対象物に光を当て、存在感や美しさを際立たせる手法です。
主役はあくまで照らされるモノであり、光はそれを引き立てるための脇役と言えます。

ライトアップは、照明器具を使って対象物の輪郭やディテールを浮かび上がらせ、昼間とは違う荘厳でドラマチックな表情を引き出すことが目的です。
文化財の夜間公開や、都市のランドマークの演出などによく用いられます。

主なライトアップ手法には以下のようなものがあります。

  • アップライト: 照明を下から上に向けて当て、対象物の高さや立体感を強調する
  • スポットライト: 特定の部分に光を集中させ、見る人の視線を集める

イルミネーションとライトアップを使い分ける理由

イルミネーションとライトアップを使い分ける理由は、それぞれの演出が持つ目的や背景、企画に与える意味合いが大きく異なるからです。
以下では、イルミネーションとライトアップを使い分ける理由を3つ挙げて詳しく解説します。

導入する目的

企画の目的によって、イルミネーションとライトアップのいずれが適しているかは明確に異なります
目的を整理すると、より説得力のある企画書を作成できます。

以下の表に、イルミネーションとライトアップが適しているケースを目的別にまとめました。

目的イルミネーションが適しているケースライトアップが適しているケース
集客・賑わい季節イベントや商業施設で、多くの人を集めたいランドマークの価値を高め、観光客を誘致したい
ブランディング施設の楽しさや華やかさをアピールしたい対象物の歴史的価値や格式の高さを伝えたい
体験価値SNSでの拡散や写真撮影を楽しんでもらいたい静かに鑑賞し、その場の雰囲気に浸ってもらいたい

期間とコスト

イベントの期間や予算も、手法を選択する上で重要な要素です。
イルミネーション、ライトアップそれぞれの特性を理解し、現実的な計画を立てましょう。

以下にイルミネーションとライトアップそれぞれの期間とコストについてまとめました。

項目イルミネーションライトアップ
期間クリスマスシーズンなど、短期・季節限定での開催が多い通年での常設や、比較的長期間での実施が多い
コスト・大量の電飾が必要なため、初期費用は高くなる傾向
・レンタルサービスの活用でコスト抑制も可能
・長期運用では電気代とメンテナンス費が主となる

来場者への訴求力

来場者に「何を感じてほしいか」によっても、選ぶべき光の演出は変わります
ターゲットとする顧客層の心に響くアプローチを考えましょう。

イルミネーションとライトアップの訴求については、以下を参考にしてください。

項目イルミネーションライトアップ
感情への訴求「楽しい」「綺麗」「可愛い」といった直感的な感情に訴えかける「荘厳」「美しい」「歴史を感じる」といった知的な感動や、落ち着いた雰囲気を提供する
ターゲット層・ファミリー層
・若者グループ
静かな時間を楽しみたい大人層
特徴写真や動画を撮ってSNSで共有したくなるような「体験価値」を提供するその場限りの賑わいではなく、心に深く刻まれる「鑑賞価値」を提供する

イルミネーションとライトアップの成功事例を紹介

次に、イルミネーションとライトアップをどのように活用すれば成果につながるのかについて解説します。
実際の成功事例を見ることで、理論だけでなく実践的なヒントが得られます。

以下では、集客やブランディングに成功したイルミネーションとライトアップの事例をご紹介します。

イルミネーション:フォトスポットと導線設計で集客強化

イルミネーションは集客、特に冬季の観光閑散期対策として絶大な効果を発揮します
成功のヒントは、来場者が思わず写真を撮りたくなるようなフォトスポットの設置と、施設内を楽しく回遊できる「導線設計」にあります。

代表的な成功事例が、栃木県のあしかがフラワーパークです。
花の季節以外は来場者が落ち込むという課題を、光の花の庭と題したイルミネーションで解決しました。

三重県の「なばなの里」では、壮大なスケールの光のトンネルが有名です。
定番のフォトスポットとなり、SNSを通じて国内外にその魅力が拡散されました。

上記の成功事例から、イルミネーションが強力な集客ツールとなりうることがわかります。

ライトアップ:個性を際立たせたブランド価値向上

ライトアップは、対象物が持つ唯一無二の価値を際立たせ、地域のブランドイメージを大きく向上させます
単に明るく照らすだけでなく、光によって歴史や文化といった物語を伝えることが重要です。

例えば、京都の清水寺のライトアップは、多くの観光客を魅了しています。
闇の中に浮かび上がる舞台や伽藍は、昼間とはまったく異なる荘厳な美しさを見せ、夜間拝観者数を倍増させました。

北海道函館市の五稜郭公園では、星形の城郭がライトアップされ、ユニークな形状が夜空に美しく浮かび上がります。
特に冬は、雪景色とのコントラストが幻想的な雰囲気を演出し、冬の函館のブランドイメージを確立する上で大きな役割を果たしています。

ライトアップは、その場所ならではの価値を再発見させ、人々の記憶に深く刻み込む力を持っています。

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イルミネーション・ライトアップの企画から実施までの流れ

以下では、イルミネーション・ライトアップの企画立案から実施までの大まかな流れと、各段階で押さえるべき重要ポイントを解説します。

全体の流れを把握すると、計画的かつスムーズにプロジェクトを進めることができます。

コンセプト設計・デザイン

イルミネーション・ライトアップどちらの企画も、明確なコンセプト設計から始まります
「誰に、何を伝え、どのような体験をしてほしいのか」を、徹底的に考え抜くことが重要です。

デザインにおいては、SNSでの拡散を意識した写真映えするスポット作りが不可欠です。
メインとなる象徴的なオブジェや、来場者が中に入って撮影できるような仕掛けを考えましょう。

近年では、人の動きや音に光が反応するような「インタラクティブ(双方向)な演出」も人気です。
来場者が単なる鑑賞者ではなく、演出の一部となるような体験は、満足度を大きく高めます。

安全対策と環境への配慮

多くの人が集まるイベントでは、安全管理が最優先事項です。
華やかな演出の裏側で、徹底した安全対策を計画する必要があります。

安全対策の項目や内容、注意点を以下の表にまとめました。

安全項目対応内容注意点・ポイント
来場者の安全・十分な幅の通路を確保する
・お客様が間違えて入ってこないように柵を設ける
混雑時でも人の流れをスムーズに保ち、事故や混乱を防ぐ
電気系統の安全・防水仕様の照明
・機材を使用する
・専門の電気工事業者に依頼して配線工事を行う
屋外では漏電・火災のリスクがあるため、安全基準を満たした設備と施工を行う

さらにプロとして忘れてはならないのが、周辺環境への配慮です。
過度な光は、近隣住民へ悪影響を与える可能性があります。

照明の角度を調整して不要な光が漏れないようにし、深夜には消灯するなど、地域と共存するための配慮が求められます。

まとめ:ワンランク上の光の演出で集客・ブランド価値を強化しよう!

イルミネーションとライトアップは、どちらも「光で空間を彩る」演出ですが目的や訴求効果が異なります。
イルミネーションは華やかで感情に訴える装飾演出、ライトアップは対象物の魅力を引き立てる照明演出です。

どちらを選ぶかで、得られる集客効果やブランドイメージは大きく変わります。
成功事例に共通するのは、「目的を明確にし、空間全体で世界観を表現している」ことです。

株式会社メディックでは、光の特性を理解し戦略的に使い分け、来場者の心に残る空間づくりが可能です。
イルミネーションかライトアップのどちらかの導入を検討している方は、ぜひご相談ください。

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